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【体験談】不妊治療「体外受精」を始める前に知っておくべき8つの壁と解決策
2021年10月13日
このブログは、不妊治療の「体外受精」で姉妹を授かった私が体外受精を経て感じた、「自分や周りの環境と向き合う」上で、次々と立ちはだかる壁と自分なりの解決策を記しています。
あくまでも一個人の意見に過ぎませんが、これから体外受精を始める方の心構えとして、少しでも参考になれば幸いです。
この記事はこんな人におすすめ
- 体外受精に漠然と不安を抱いている人
- 体外受精をこれから始めようと思っている人
2021年1月1日から、特定不妊治療(体外受精・顕微授精)の助成制度が拡充され、所得制限の撤廃や助成額や助成回数が引き上げられました。
また2022年4月から、不妊治療への保険適用を拡大することが検討されているとのことで、不妊治療利用者が自己負担を軽減することができるようになる可能性もあります。
不妊治療は、今後より身近なものになっていくのかもしれません。
目次
不妊治療「体外受精」でぶつかるたくさんの壁
私が感じた体外受精の8つの壁と解決策
1. 不妊治療している友達が少ない➡SNSやブログで仲間を見つける
2.親世代の不妊治療のイメージ➡不妊治療のことはあえて言わない
3.夫との価値観の違い➡治療内容を伝え、男性が負担になることはあまりないと伝える
4.情報の取捨選択➡自分の出来る範囲内のことを選ぶ
5.お金➡まずは自分の貯金でどこまでできるか考える
6.仕事との両立➡まずは会社に伝えて、会社の対応を確認する。判断はそこからでも遅くない。
7.決心のタイミング➡自分が「やる」と決心出来る時期が来るのを待つ
8.自分の身体と心の声➡自分のことを一番大切にできるのはあなただけ
このブログを読んでくれている方は、おそらく体外受精って大変なんでしょう?と感じていらっしゃるかと思います。
はい、一言でいうと大変でした!
状況に合わせた通院が必要で前もって予定を立てることができないこと、毎日注射だけのために病院に通うことなど、治療を進める上での大変さはもちろんあります。
しかし、治療を進める上での大変さがある一方で、自分や周りの環境と向き合う大変さがあるのも事実でした。
そんな自分と向き合う大変さ、どーんと立ちはだかる壁が、私には8つありました。
私の妊活記録は下記の通りです。
初めて不妊治療クリニックに行ったものの、検査のみで一旦距離を置き、6年後に再度クリニックに通いました。
この記事を書いた私の妊活記録
27歳:初めて不妊治療クリニックに行く。一通り検査したが原因不明。まだ若かったこともあり、治療への気持ちが続かず、治療に進まず終了(結婚3年目)
28歳:子宝相談ができる漢方薬局で灸をやり、漢方を飲み始めるが、何か合わず半年で断念
29歳:仕事に邁進
32歳:改めて子どもについて考える。本気で不妊治療をやるなら今しかないと思い、不妊治療クリニック通い開始。人工授精で結果が出ず、体外受精へステップアップ。また不妊専門の鍼灸院に週1回通う
34歳:体外受精にて長女出産(結婚10年目)
36歳:体外受精にて次女出産
8つの壁と解決策
不妊治療をしている友達が少ない
日本産科婦人科学会は、2019年に国内で行われた体外受精の治療実績をまとめた。約600施設で45万8101件の治療が行われ、6万598人が生まれた。年間出生数の14人に1人になる。
出典:読売新聞オンライン
14人に1人。この数字を皆さんはどう思いますか?
不妊治療や妊活のことを気軽に話せる友達は何人いますか?
私がそのようなことを気軽に話せる友達は10人程度。
そう、意外と自分の近しい友達には、不妊治療・体外受精をしている人が少ないと思います。
「まずはクリニックで検査してみる」「不妊治療やろうかなと思って」という友達が、半年後には「自然妊娠したよ」の連絡が来て、自分だけが取り残された気になると思います。
実際に相談できる友達がいなければ、SNSやブログを覗いてみてください。
SNSやブログには、不妊治療をしているたくさんの仲間がいます。自分より頑張っている人がたくさんいます。
私も不妊治療中は、ずっと誰かのブログを見て、励まされていました。
一人じゃないと思えるだけで、気持ちが前向きになりました。
親世代の不妊治療のイメージ
時代はどんどん変わっていきます。
いまでは当たり前となっている不妊治療も、ひと昔前では、物珍しいことだったと思います。
まだ不妊治療に偏見を持っている人もいるのかなと、勝手ながら思うことがあります。
私は、妊活のことは親には話していませんでした。不妊治療をすると決めてから、それに対して、イメージだけで意見されるのが嫌だったからです。
もちろん親子間の関係性にもよるので、話して状況を知ってもらう方が良い、気持ちを分かってくれるという方もいるでしょう。
私は親に言わないことで、余計な詮索を入れられることなく、治療に専念できたかなと思います。
ちなみに、いまだに私の母は「ふーん、難しいことをするのねぇ」と、体外受精の仕組みを良く分かっていません。
夫との価値観の違い
人工授精と体外受精では、治療方法もガラッと変わります。
私のイメージだと、人工授精は自然受精の延長、体外受精はなんかすごいことをして、色々な技術や人の手が加わっている、ということでしょうか。
私が体外受精にチャレンジしたいと、夫に相談したとき、「子どもはいたら嬉しいけど、特別な技術を使ってまで子どもって作るものなのかな」と言っていました。
もちろんそういう意見や考え方もあると思いますし、夫婦の子どもに対する温度感によって、価値観の相違が出る部分だと思います。
また内容を良く分かっていないものって、誰もが怖いですよね。
夫に体外受精の流れを説明し、夫には負担はあまりないことを伝えました。
体外受精は、身体的にも精神的にも、女性が圧倒的に大変です。
男性はほぼ見守ることしかできないので、そこを伝えると男性も前向きに捉えてくれると思います。
お金
下記、厚生労働省のHP内の報告書に、このような記載がありました。
設問「治療費の設定:人工授精の1周期にかかる費用について記入してください。」
人工授精1周期当たりの請求費用は「15,001~20,000 円」が最もボリュームゾーンとなっている。また平均値は 30,166 円となっている。
設問「治療費の設定:体外受精+凍結融解胚移植にかかる一式の標準的な費用(採卵周期開始~妊娠判定まで)について費用を記入してください。(幅をもってお答えいただいて構いません。)
体外受精一式の1周期当たりの請求費用は、「400,001~500,000 円」が最もボリュームゾーンとなっている。
出典:厚生労働省HP「令和2年度 子ども・子育て支援推進調査研究事業「不妊治療の実態に関する調査研究」(最終報告書)」
人工授精と体外受精では、費用が一桁以上違ってきます。
私も上記以上の金額はかかっています。
さらに日頃服用していたサプリ代や、温活のためにと購入した温熱シートなどの消耗品代、週1回通った鍼灸院代も含めると、実際妊活にかかっている費用はもっと多いと思います。
不妊治療にはいくら費用をかけたら結果が出る、というものはもちろんありません。
ちなみに私は下記の理由から、出来る限り全額自分の貯金から出すことを決めました。
- 夫が体外受精にそこまで積極的ではなかった
- もし失敗が続いても、自分がやめたいと思ったときにやめれると思った
- 悔いのないようにできることは全部やりたかったので、自分のお金の方が管理がラクだと思った
もちろん、治療が長引いて、自分の貯金では賄えず継続したいと考えたなら、間違いなく夫に相談していました。
これは夫婦ごとに、それぞれの答えがありますね。
また、特定不妊治療(体外受精・顕微授精)の助成制度が利用する、不妊治療の診療費や治療のための鍼灸など医療費控除対象となるものを申請するなど、利用できる制度を使えば、金銭面の負担は減ると思います。
仕事との両立
体外受精になると、仕事との両立は大変です。
急な欠勤、早退、遅刻などが発生し、不妊治療を機に、退職する方もいらっしゃると思います。
私は不妊治療をしても仕事は続けたいと思っており、結果として、仕事を続けながら不妊治療をすることが出来ました。
不妊治療への会社の理解や職場環境など様々だと思いますが、「不妊治療と仕事の両立」のきっかけづくりになる記事も、良ければ参考にしてみてください。
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まずは会社に話してみて、どうしても理解が得られないようなら、それはそのときに考えても遅くないと思います。
情報の取捨選択
これは妊活全般に言えることですが、ネットや妊活雑誌を読んでいると、「コレが良い」「アレが良い」という情報に溢れています。
体外受精はお金も労力もかかります。少しでも良い結果につながるようにと、つい、色々なことに手を出しがちです。
サプリ、漢方、食生活、運動、子宝祈願など、妊活に良いとされていることをすべてやっていたら、お金や時間が絶対に足りません。
私は妊活当初、それこそサプリを数種類、漢方も数種類買って、とやっていましたが、金銭面での負担が大きかったのと、大量のサプリを飲み続けることが苦痛になり、結局続きませんでした。
適度な運動が良いと言われているので、仕事終わりに走ったりしましたが、もちろん続かず。家でTVを見ている間にストレッチするぐらいが自分に合っていました。
たくさん取り組んで結果が出る人もいると思いますが、継続することを第一に考えれば、自分ができる範囲で、自分で選んでやるしかないかなと思います。
決心のタイミング
私が最初に不妊治療クリニックに通ったのは、27歳のとき。
一通り検査をしたものの特に原因はなしという結果でした。
何か原因があるだろうと思ってクリニックに行ったのに原因不明ですと言われて、当時は悶々と考えて途方に暮れました。
もちろん周りで不妊治療をしている友人もおらず、不妊治療も詳しく知らないし、自分が不妊治療をするというイメージが全く湧きませんでした。
また待ち時間の長さ、治療費の高さ、会社を早退しないといけないなど、クリニックに通うことがストレスになってしまっていました。
そのあと、再度不妊治療をやるのは6年後になるのですが、私が不妊治療と本気で向き合うためには、必要な時間だったかなと思います。
当初の気持ちのままでは、治療は続けられなかったと思います。
決心するタイミングがありました。自分が「やる」と決心出来る時期が来るのを待つことも、治療を前向きに捉えるために、必要なことかもしれません。
自分の身体と心の声
治療がうまくいかないときもあると思います。
今まで身体的にも精神的にも頑張ってきたのにと、とても辛いです。
私も何度も何度も泣きました。クリニックの帰りの電車で堪えきれず泣きました。
仕事の疲れも重なってか、身体の疲労感もひどく、1日中頭痛薬を飲むこともありました。
けれど、そういうときにこそ、食べ放題でストレス発散したり、温泉に行ったりして、気分転換しました。
自分の心や身体がいっぱいいっぱいになってしまったら、自分の好きなことをしてリフレッシュしましょう。
自分を一番理解できるのは自分です。自分のことを一番大切にしてあげましょう!
まとめ
このブログは、あくまでも一個人の意見に過ぎません。
不妊治療もクリニックによって治療方針も様々ですし、100人いれば100通りの壁や悩みごとがあると思っています。
けれど、治療を進める以外のことで「こういうことがあるかもしれない」と事前に知っておくことで、
気持ちの整理ができ、治療に向かいやすいくなるのではないかなと思います。
私の体験談を通じて、少しでも体外受精に対する心構えのできる方が増えますように。
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